
免疫細胞とは
免疫細胞はあなたの体を常に守る防衛軍です
免疫細胞は毎日体の中をパトロールしています。そして異常細胞を発見すると直ちに攻撃・除去します。がん細胞や外から来たウイルスに感染した細胞を逃しません。皆様が今日まで健康で生きてこられたのはご自身の体内で、とてもタフで、とても真面目なこの免疫細胞がいつも戦ってくれているからなのです。しかし、ストレスのかかる生活を送っていたり、年齢を重ねていくと免疫細胞が急激に低下していきます。この免疫細胞の低下が深刻な病気の原因となるのです。免疫力の維持は、健康維持の最大の鍵です。
NK細胞
免疫細胞の中でも、がん細胞に対しての傷害活性が最も高いのがNK細胞です。
NK細胞は「Natural Killer細胞」の略。
体の中の異常を見つけ、それを攻撃するこの細胞は、加齢やストレスによって活性が低下する傾向にあります。その結果として免疫力が低下し、さまざまな疾患を発症する原因につながっていきます。
免疫細胞療法
ご自身の血液を採取し、その中からNK細胞を細胞培養により増殖、活性化させ、体内に戻します。もともと体に備わっている免疫細胞を増強する治療ですから体への負担は非常に小さく、がんや感染症に対する治療・予防に安全にアプローチすることができます。さらに、この治療法は他のがんや感染症治療と併用することで効果を増強することもできるのが大きなメリットです。このサイクルを定期的に行うことにより、高い免疫力が体内に構築され、健康増進および病気に対する免疫力の誘導につながります。
免疫細胞療法は自分の細胞を用いるため体に負担がかかりにくく、副作用が少ないのが特徴です。手術、放射線療法、抗がん剤治療などの他の治療との併用により、治療効果を高めることが報告されています。
こんな病気・症状に効果があります。
この他にもいろいろな可能性がありますので、お困りのことについてご相談ください。
がん発症予防
がん細胞は、人の体内で日々生まれては、自身の免疫力により消滅していることが知られています。がんの発症予防に重要な役割を果たしている免疫細胞として、NK細胞が知られています。このNK細胞のがん細胞傷害活性は、20歳頃をピークとして、加齢やストレスで低下します。
当院では、がん細胞やウイルス感染細胞を傷害するご自身のNK細胞を増殖・活性化して点滴にて体にお戻しします。また、早期がん検出検査や免疫検査によりがんの有無と免疫力の評価もおこなえます。この治療により、がん発症のリスクが低下することが期待できます。
がん再発予防
がん治療において、手術、放射線療法、化学療法などの治療でがんが画像検査で見つけられないほど小さくなったあとは、定期的な検査をしながら隠れているがんが出てこないかのフォローアップの段階となります。この見えなくなったタイミングでのがん再発予防のために免疫細胞療法をお勧めします。
がんの種類や治療法、ご自身のがん組織が凍結してあるかなどによって、お勧めする免疫細胞療法が変わってきます。また、高感度がん検出検査や免疫検査によりがん再発の早期検出や免疫力の評価もおこなえます。
このタイミングでのがん免疫細胞療法は最もコストパフォーマンスが良いと考えられ、お勧めですので、是非ご相談ください。
がん治療
当院では、独自のNK細胞を中心としたリンパ球培養技術と樹状細胞培養技術に支えられた副作用の少ないがん治療を柱として、他の手法を併用したり、他の医療施設と連携して、患者様お一人おひとりに最適ながん治療をめざします。
活性化リンパ球療法は、患者自身のNK細胞、ガンマデルタT細胞、アルファベータT細胞、NKT細胞などを増殖活性化して点滴投与する治療です。いわば、これらのリンパ球は、指名手配書がなくても悪人を取り締まってくれるお巡りさんといえます。
樹状細胞療法(DC)は、患者のがんに出ているがん抗原についてTリンパ球教育して、がんをより強力に傷害する抗原特異的な細胞傷害性Tリンパ球(CTL)を誘導する治療です。たとえて言えば、樹状細胞は、捜査本部で指名手配書を捜査員に教育する本部長といえます。
腫瘍浸潤リンパ球療法(TIL)は、がんを追いかけて腹水や胸水に入ってきたCTLを再活性化して自身の体に戻す治療です。いわば、すでに指名手配書を教育された敏腕捜査官の再活性化と言えます。
患者様の病状によって、これらの療法を併用し最適なプランをご提案します。
免疫老化予防
免疫老化については、有酸素運動やビタミンC、ビタミンDといった栄養素を含む食生活による対策などの生活環境を良好に保つことによる改善方法や、免疫老化を含めた老化そのものを改善するための医薬品開発など、世界中で多くの研究がこれまでに進められておりますが、効果的な治療法はまだ確立されておりません。
当院でおこなう免疫細胞療法は、自分自身に備わった生体の自然な防御機構を高めることで、免疫老化を予防・改善することを目的にしております。
NK細胞による免疫細胞療法は、これまでにがん治療の免疫療法として国内外で多くの症例が報告されている治療法です。
広い範囲に渡った活用が可能
健康時
自己治療力の増強による健康増進
がんやウイルス感染の予防
化学療法との併用
相乗的作用による治療効果の増強
化学療法の副作用の軽減
手術や陽子線治療との併用
がんの再発予防や転移防止
がんに対する免疫力の誘導
緩和医療との併用
がんの進行遅延
生活の質や病気の予後の改善
健康な人でも免疫年齢は実年齢を上回ることがあります。当院では、ご自分の免疫の状態が一目でわかる「免疫検査」を行っております。ご自分の免疫の状態を確認しながら、免疫細胞療法により理想の状態に近づけていくことができます。
免疫細胞療法の手順
150cc採血・成分採血
50cc採血:約50ccの採血を行います。2回目以降の治療では、NK細胞点滴時に次回治療用の採血をおこないます。
成分採血:がん治療をされている患者様は、場合によって成分採血をご提案させて頂きます。一度の採血で数回分の治療に必要な免疫細胞を確保することも可能です。
※どの程度の投与回数分の細胞が確保できるかは、患者さまの体質・体調によりさまざまです。
2細胞培養
患者さまから採血させていただいたのち、約2~3週間かけて免疫細胞を培養し、点滴や注射にて体内に戻すことになります。しかし、免疫細胞の増え方や患者さまのご来院の日程によって、2週間から4週間の間で培養期間を調整することが可能です。
3細胞投与
免疫細胞を投与します。再生医療提供計画を遵守したプロトコルで、再生医療を専門とする医師が安全管理のうえ施術をおこないます。
考えうるリスク・副作用として、注射部位の痛みとまれに発熱と倦怠感がみられます。
治療回数
・治療期間・回数
4か月間に1クール6回を目安としますが、1回から治療可能です。治療回数や間隔は、症状や治療目的に応じて診察時にご相談いたします。
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